南の島に家を作る

フィリピンに移住を決めた後、約一年かけてこれから住むところを探してきたところ、オキシデンタル ミンドロに理想の場所が見つかった。
ビーチフロントで1500u、500坪弱 。これからここで次の4項目の実現を目指す。
@ セルフビルドで家を作る。
A スイミングプールを作る。
B テニスコートを作る。
C クルージングヨットを作る。

 

海はまあまあきれいだが、川は汚れている。現地の子供たちはそれでも平気で泳いでいる。満潮時には川を逆流して海の水が流れ込むので、少しはきれいに見える。
これから1年ぐらいかけて鉄筋コンクリートの家を建てる予定だ。

海に近づいた写真。まさにプライベートビーチ。とても気に入っている。仲介してくれた人はここから向こうに見える島まではあなたのものですよなんて言ってた。この左側を切り開いてプライベートポートを作る予定 だ。まずは小さいボートを作り、ゆくゆくはクルージングヨット 夢は膨らむばかりだ。

砂浜に出て左側の川を見た写真。台風のときはこの川に船を避難させようと思う。現地の人の船もここに避難している。ただ河口の水深はとても浅いので満潮の時でないと船を入れるのは無理のようだ。最初は底の平らな船を作っていつでも海に出られるようにしなければ。

満潮に近いときの河口の写真(左側は川)。右側は海。先日右奥の海をもぐってみたら、死んでしまったサンゴがたくさんあった。15年ぐらい前はとてもきれいなダイビングスポットだったと思う。フィリピンの有名なボラカイ島も今は珊瑚が死んでしまい、昔の面影は無い。

反対側のビーチ。遠くに見える入り江に漁村がある。みんな小さな船(アウトリガータイプ )を持っていて漁をしている。獲物は町のマーケットに出されたり、小売業者が買いに来ている。ここで買うのが一番安いようで、小魚だと1kgあたり100円ぐらいだ。貧しい漁村で、少し雰囲気が悪く、あまり近づかないのが懸命だ。でもこの村には電気が有る。私のところはまだ無い。クリスマスまでには電気が来るとのうわさだが、何年先のクリスマスだろう。
 

海側から見た土地。この左上に家を建てる。海抜は4mぐらい? もちろんゲストルームも作る。右側にはスイミングプールを作る。中央の少し低いところにはテニスコートを作る。オムニコートは高くつきそうなのでハードコートにする。コンクリートを少なくして水がしみこむようにしようと思う。ビーチサイドには船を作るための作業小屋とテニスと海水浴のためのレストハウスを作る予定だ。完成はいつになることやら….

 

100m程離れたところにアメリカ人の家がある。奥さんはフィリピン人で2人とも今ドイツにいるとのこと。その家族が住んでいて兄弟はなんと16人だそうだ。先日子供の誕生パーティーに呼ばれてご馳走になってきた。

車が無いと何かと不便なので、買った。三菱アドベンチャー。9人乗りで、シートをたためば荷物もたくさん詰める。ルーフキャリアーを作って大きい荷物も運べるようにする。先日ちょっと寒い日がありヒーターをつけようとしたら、見つからない。無いの だ。さすが東南アジアバージョン。2500ccディーゼルエンジン、マニュアル車。軽油は今1リットル76円、ガソリンは96円 。
 

設計段階の家の概観パース。ポーチやバルコニーを含めて総床面積161uになってしまった。大きなバルコニーとビルトインガレージ(ビーチフロントの為、塩害を警戒)のため だ。構造はRC。木造は木の値段が高いのと台風による強風に耐えられそうも無いため敬遠。鉄筋コンクリートは作ったことが無いためゼロからの出発だ。こちらではRC構造の建物は固定資産税の対象で、木造は課税されない そうだ。

1階鳥瞰図 2階鳥瞰図

井戸は土地を契約する前に試掘させてもらった(\3,000)。水は一番大切なので、水が出なかったり飲める代物で無い場合は契約しないという条件だ。幸い4.5mほどできれいな水が出た。飲んでもとてもおいしい水だ。写真は手動ポンプ(\5,600)を取り付けたもの。このポンプは優れもので水を高所に送ることができる。将来は電動ポンプを取り付けてオーバーヘッドタンクに送るつもりだ。圧力タンクではなくオーバーヘッドタンクを採用する理由はこちらの電源事情はとても悪くたびたび停電する。停電してもタンクに水がある間は使えるからだ。またソーラー温水器を設置した場合のタンクにもなるだろう。
 

まずはトイレの浄化槽から造り始めた。 2層式になっており、かなり長く使えるだろう。浄化槽は土地の一番低いところに作った。井戸水に逆流しないようにするためだ。そのため家のトイレ(もちろん水洗)からは30mほど離れてしまう。勾配があるので大丈夫だとは思うが、詰まるのが心配だ。詰まり対策用のマスも途中に作った。
 

【基礎】 独立基礎を地中梁でつなげたものにした。地中梁の断面は300 x 600。(こちらの人は地震が無いせいか基礎はとても簡単に作っている。)
穴掘りはヘルパーに頼んだが、とんでもないものが出来あがった。渡した図面の寸法はmmとなっていが、一度インチに変換しそれをメジャーで図ったそうだ。変換を間違えなければ同じものが出来るはずだが? メジャーにはインチとメートルの両方が目盛ってあるのにメートルの目盛りは読めないのか? 結局やり直し。まあ給料は1400(食事付き)だからその程度かも。
鉄筋を数本1.5mに切ってくれと頼んだら、出来上がったものはすべて1m5cmだった。お願い算数の勉強やり直して!

家を作り始めると労働希望の人がたくさん集まってきた。セルフビルドが目的なのだが、コンクリートを打つときなどは数人のヘルパーがどうしても必要だ。必要なときにお願いしますと 言ってまずはお断りした。

建物を作るとき柱と梁を作ってから壁を作る方法と、壁を作ってから柱と梁を作る方法があるようだ。壁を柱や梁で挟み込めるので丈夫に作れそうなのと、少々の壁の寸法違いは柱が吸収してくれそうなので、壁を作ってから柱と梁を作る方法を採用した。型枠が複雑になるのが心配だが。

床は最後にコンクリートを打つようだが、足場が悪いのは気持ち悪いので、最初に床を作って壁作りに入った。壁はブロックを積んで作る。ブロック一個12円。日本の10分の1ぐらいだが、品質も10分の1だ。強度はまったく無く、中に充填するコンクリートと鉄筋で持たせるようだ。外形寸法もまちまち で、+−10mmぐらいある。片手で持ち上げたらまず壊れる。両手で豆腐を扱うようにしなければならない。
 

一階部分の壁が出来上がり、柱と梁のコンクリート打ちの番だ。鉄筋が組みあがり、型枠を取り付ける。 柱と梁の断面は共に300 x 300。オーバースペックかな? 2階部分は少し小さくしよう。コンクリートパネルはこちらには無いので5mmの合板と算木で型枠を作る。セパも無いので針金で代用。

今日は日曜日。仕事も休んで、ヘルパーやいつもお世話になっている山口家の人たちとビーチバーべキュウを楽しんだ。この後は恒例のゴルフ 。彼は日本ではほぼ毎日ゴルフをしていたそうで、70台出回るほどの腕前だ。 夢は子供をプロゴルファーにすること 。

一階の柱と梁が出来上がった状態。これからスラブを打つのだが、一回では無理なので3回に分けた。ヘルパーも数人が必要だ。コンクリートミキサーも無いので手こねだ。二人はコンクリート作り、もう二人は運搬、そして私は型枠の中に流し込み同時に水平にならさなければ。硬く強いコンクリートにするため砂利と砂とセメント比は2:2:1にし 、水セメント比は0.6に設定したが、とても硬くて流れていかない。 バイブレータも無いので流れるようになるまで水を足した。 強度が心配だが....

続く